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崖地と擁壁について

大雨や台風等の自然現象の影響による自然災害が多々見受けられるようになりました。特に、自然災害などで発生したがけ崩れの映像に驚かれた方も多いのではないでしょうか。このようながけ崩れが発生し、建物に被害を及ぼす災害が毎年のようにくり返されており、その原因として、樹木の伐採による自然環境の変化や不良宅地造成などがあげられます。今回は「崖地と擁壁」について解説してきます。

どんな崖地に擁壁が必要か?

擁壁とは、崖や盛土の側面が崩れ落ちるのを防ぐために築く壁のことで、土壌の横圧に抗して斜面の崩壊を防ぐために設計・構築される壁状の構造物です。特に、土壌の安息角を超える大きな高低差を地面に設けたいとき擁壁が必要となります。土壌の安息角は、自発的に地滑りを起こさない限界の角度のことです。つまり、擁壁は“急な斜面”に必須な建造物となります。

擁壁の寿命について

しかし、どんなに頑丈に造られた擁壁でも、永久に機能を維持できるわけではありません。数十年経つうちに確実に劣化は進みますので、古い擁壁がある物件などを検討するときは、十分注意して擁壁状態の確認をする必要があります。また、比較的新しい擁壁でも亀裂やひび割れが生じている場合がありますので、新しいから安心というわけでもないため、確実に確認したいところです。

これから住宅を建てる方に

これから購入しようと考えている住宅や土地が崖に近接している場合には注意が必要です。がけに近接する敷地には必ず何らかの規制があり、「がけ条例」の制限を受けるかもしれないからです。がけ条例の内容は、自治体によって異なるため必ず確認する必要があります。ポイントとしては、調査している物件が「がけ条例に該当する」場合、擁壁について「新しく擁壁が必要なのか不必要なのか、現状擁壁が存在している場合は現状の擁壁でも問題ないのか」を必ず確認しなければいけません。擁壁は、場合によって何百万円も費用がかかることがあります。その場合、予算が大きく異なり買主の建築計画が変わってしまう可能性もでてきます。また、擁壁が必要であれば、通常の価格では売れないため、結果的に価値が大きく下がってしまうという売主側のデメリットもあります。不動産が「崖」に近接している場合にはきっちりとした調査が必要となるため確実に行いましょう。

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